2007/05/17

CentOS 5でXenを使ってみる

CentOS 5でXenを使ってみる。今まで使っていたFC5(Fedora Core 5)と比べると、前回書いた通り、CentOS5では、PAE対応のkernel-xenのみが準備されている点が違うので注意して欲しい(インストール時に仮想化パッケージを選択していれば、kernel-xenがインストールされているはず)。以下の手順は、RHEL5でも同様のはずだ(未確認)

DomUのインストールに関しては、FC5ではCUIのxenguest-install.pyで行ったが、CentOS5では、GUIの管理ツールvirt-manager(正確には、/usr/bin/virt-manager)から行うのが普通だ。ユーザrootでシェルからコマンドを入力するか、デスクトップのメニューから選択(Gnomeデスクトップからだと、[アプリケーション]->[システムツール]->[Virtual Machine Manager])すると、次のような画面が表示される(一般ユーザで実行すると、先にrootパスワードの入力を促す画面が表示される)


通常はローカルのXenホストに接続するので、このまま[Connect]ボタンを押下する。


仮想マシンの設定および状態が表示されている。
ここで、ウィンドウ下部の[New]ボタンを押下すると、仮想マシンのインストールが開始される。


この後の手順で、
  • 仮想マシン名
  • 仮想化方式(完全仮想化fully virtualizationか準仮想化para-virtualization)
  • OSインストールメディアの位置
  • ディスクイメージの場所
  • 割り当てるメモリおよびCPU
が必要だと表示されている。
[Forward]ボタンを押下すると、仮想マシン名を入力する画面が表示される。


仮想マシン名を入力する。ここでは、vm1centos5を入力した。なお、ここで指定した名前で、/etc/xen以下に設定ファイル(上の例では/etc/xen/vm1centos5)が作られる。
続いて[Forward]を押下すると、仮想化方式を選択する画面が表示される。


上の例では、準仮想化(para-virtualization)しか選択できなくなっているが、これは完全仮想化(fully virtualization)に対応しているCPUではないためだ。
方式を選択したら[Forward]を押下し、インストールメディアの位置を指定する画面に移る。


この例では、ローカルのレポジトリを指定している(作り方は、ローカルミラーレポジトリシリーズ参照)。これは、手元にPXEインストールする環境が準備されているような場合に可能だ(PXE環境の作り方は、@ITの記事参照)。
[Forward]押下、ディスクイメージの場所およびサイズを指定する画面に遷移する。


位置には、ディスクパーティション(ディスクデバイス)か単純なファイルのいずれかを指定する。上の例では、単純なファイル/var/lib/xen/images/vm1centos5.imgでサイズは3100MB、仮想ディスク全体をすぐに割り当てるよう指定した。
なお、CentOS5ではFC5と違い、Dom0でSELinuxを有効にすることができるが、この関係で、ディスクイメージは、/var/lib/xen/images以下に置く必要があるようだ。

2007/11/7追記:
単純なファイルではなく、ディスクパーティションを使用する場合、直接物理ディスクや物理ディスクパーティションではなく、LVMのボリュームを割り当てた方がよい。『XenとLVM・その1・インストール時』を参照のこと。

[Forward]ボタンを押し、メモリとCPUを割り当てる画面に移動する。


メモリは、スタートアップ時の値と最大値を指定できる。VCPUの数は、実ハードウェアの制限を越えることはできない。
[Forward]を押下すると、インストール前の確認画面が表示される。


表示された情報で間違いなければ、[Finish]ボタンを押す。


DomUに割り当てるディスクを準備している。割り当てたディスクサイズに応じて多少時間がかかる。
この後、仮想サーバのコンソール画面が開く。後は通常のインストールと同じだ。コンソール画面はVNCなので、GUIによるインストールも可能だ。


なお、コンソール画面にマウスポインタが入ると、コンソールが面から外へマウスカーソルを出すことができなくなることがある。その時は、[Alt]+[Ctrl]で抜け出すことができる。


インストールが無事に終了すると、仮想マシンが動いていることを確認する。

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