2012.9.6(木)追記:
ベクタ画像を利用する方法を公開した。ベクタ画像の方が一般に高画質が期待できる。
ラック図に使えるマスタシェイプの作り方シリーズの第三回。
PDFから正面図を切り出す。今回は、CentreCOM GS924Sを例に説明する。
まず、製品情報のウェブページにアクセスする。「データシートPDF」というリンクがあるので、ここをクリックし、PDFファイルgs900sc.pdf をダウンロードする。 | |
Acrobat Readerなどで内容を確認すると、二ページ目の下の方に正面図が載っていることが確認できる。 |
PDFファイルをビットマップ画像に変換する。解像度は、印刷を考慮し、1200dpiとした(オプション
-r 1200
)。コマンドプロンプトを起動し、PDFファイルを保存したフォルダに移動し、以下の通り作業する。C:作業フォルダ>gswin32c -q -r1200 -sDEVICE=png16m -dFirstPage=2 -dLastPage=2 -o gs900sc.png gs900sc.pdfPCの性能にもよるが、実行には数分かかるかもしれない。
#古いバージョンでは、
-o ファイル名
オプションが実装されていない。その場合は、-sOutputFile=ファイル名 -dNOPAUSE -dBATCH
で置き換えればよい。出来上がった画像を確認する。
C:作業フォルダ>identify gs900sc.png gs900sc.png PNG 9921x14031+0+0 DirectClass 8-bit 1.3mb 6.499u 0:07横9921ドット、縦14,031ドットの画像であることが解る。
この大きさの画像の場合、(PCの性能にもよるが)通常のペイントソフトでは、編集困難だ。そこで、前処理としてこの画像を大雑把に切り出す。画像の座標は、左上が(0,0)だ。PDF画像を見ながら、適当な数値を決める。以下の例では、座標(4000,9000)を左上とする大きさ6000×1000の長方形領域を切り出そうとしている。実際には、5921×1000の領域が切り出されている。
C:作業フォルダ>convert -crop 6000x1000+4000+9000 gs900sc.png gs924s-0.png C:作業フォルダ>identify gs924s-0.png gs924s-0.png PNG 5921x1000+0+0 DirectClass 8-bit 52kb 0.290u 0:01切り出された画像(
gs924s-0.png
)を、GIMPを使って更に精密に切り出す(もちろん、他の画像処理ツールを使ってもよい)。作成したgs924s-0.png
を開くと、画像が表示されない場合がある(その旨、警告が表示される)が、メニューバーから「画像(I)」 ->「 キャンバスをレイヤーに合わせる(I)」を実行すればよい。切り出された画像には、まだ無駄な部分があるので、これを除去する。また、説明のための引き出し線も除去した方がいいかもしれない。これらの手順については、GIMPのマニュアルや、参考書を参照して欲しい。 | |
切り出したところ。面取りの部分と引き出し線も除去している。 | |
正面図の完成品。1200dpiの高品質画像だ。 |
VISIO: ラック図に使えるマスタシェイプの作り方・その1・概要
VISIO: ラック図に使えるマスタシェイプの作り方・その2・ツールのインストール
VISIO: ラック図に使えるマスタシェイプの作り方・その3・正面図の準備
VISIO: ラック図に使えるマスタシェイプの作り方・その4・マスタシェイプの作成
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