2007/10/02

XenとLVM・その4・ベンチマーク

このシリーズのその1に、
Xenでは、DomUのディスクイメージを、ファイルで持つのが一般的だ。例えばCentOS 5(RHEL5)だと/var/lib/xen/imagesの下に、domain01.imgと言うようなイメージファイルを持つ。しかし、この方式はオーバーヘッドが大きい。というのは、DomUから見ると、下図の様にファイルシステムが二重になっているからだ。
と書いた。そこで、実際どのくらい効率が上がるか、ベンチマークテストを行った。

比較したのは、次の4方式:
  VBD image
1 file: file
2 tap:aio file
3 phy: snapshot LV
4 phy: linear LV


計測用いたのは、unixbench。CentOS標準では、unixbenchのRPMは準備されていないので、ここから拾ってきた。このRPMをインストールするためには、gccが必要になるので、yum install gccとしてインストールした。

結果だが、目に見えた差はない。僅かにphy:を使用した場合に良い数値が出ている様な気もするが、有意な差はないと考えるのが妥当だろう。ディスクアクセス時のDomUおよびDom0のCPU使用率まで計測すれば、面白い結果が得られたかもしれない。
しかしながら、snapshot LVを利用することでバックアップをとりやすいことや、ディスク容量を節約できるなどの利点は残るので、LVM方式を採用する方がよいと言える。
以下詳細。数値はインデックス値で、高いほど高性能であることを示す。
Test Type file: tap:aio phy:
snapshot LV
phy:
linear LV
Arithmetic Test (type = double) 236.5 236.4 236.4 236.4
Dhrystone 2 using register variables 419.5 416.5 406.6 411.4
Execl Throughput 295.1 301.5 298.5 300.2
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks 640.0 651.6 667.5 653.1
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks 492.2 499.4 490.2 501.8
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks 993.8 993.7 1029.4 1038.3
Pipe Throughput 373.9 373.4 371.3 371.3
Process Creation 208.4 210.7 212.3 210.0
Shell Scripts (8 concurrent) 470.5 478.8 478.3 479.5
System Call Overhead 304.7 310.0 309.6 306.6
FINAL SCORE 399.0 402.7 402.9 403.3




XenとLVM・その1・インストール時
XenとLVM・その2・イメージファイルからの移行
XenとLVM・その3・スナップショットLVの利用
XenとLVM・その4・ベンチマーク

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