Xenでは、DomUのディスクイメージを、ファイルで持つのが一般的だ。例えばCentOS 5(RHEL5)だとと書いた。そこで、実際どのくらい効率が上がるか、ベンチマークテストを行った。/var/lib/xen/images
の下に、domain01.img
と言うようなイメージファイルを持つ。しかし、この方式はオーバーヘッドが大きい。というのは、DomUから見ると、下図の様にファイルシステムが二重になっているからだ。
比較したのは、次の4方式:
VBD | image | |
1 | file: | file |
2 | tap:aio | file |
3 | phy: | snapshot LV |
4 | phy: | linear LV |
計測用いたのは、unixbench。CentOS標準では、unixbenchのRPMは準備されていないので、ここから拾ってきた。このRPMをインストールするためには、gccが必要になるので、
yum install gcc
としてインストールした。結果だが、目に見えた差はない。僅かに
phy:
を使用した場合に良い数値が出ている様な気もするが、有意な差はないと考えるのが妥当だろう。ディスクアクセス時のDomUおよびDom0のCPU使用率まで計測すれば、面白い結果が得られたかもしれない。しかしながら、snapshot LVを利用することでバックアップをとりやすいことや、ディスク容量を節約できるなどの利点は残るので、LVM方式を採用する方がよいと言える。
以下詳細。数値はインデックス値で、高いほど高性能であることを示す。
Test Type | file: | tap:aio | phy: snapshot LV | phy: linear LV |
Arithmetic Test (type = double) | 236.5 | 236.4 | 236.4 | 236.4 |
Dhrystone 2 using register variables | 419.5 | 416.5 | 406.6 | 411.4 |
Execl Throughput | 295.1 | 301.5 | 298.5 | 300.2 |
File Copy 1024 bufsize 2000 maxblocks | 640.0 | 651.6 | 667.5 | 653.1 |
File Copy 256 bufsize 500 maxblocks | 492.2 | 499.4 | 490.2 | 501.8 |
File Copy 4096 bufsize 8000 maxblocks | 993.8 | 993.7 | 1029.4 | 1038.3 |
Pipe Throughput | 373.9 | 373.4 | 371.3 | 371.3 |
Process Creation | 208.4 | 210.7 | 212.3 | 210.0 |
Shell Scripts (8 concurrent) | 470.5 | 478.8 | 478.3 | 479.5 |
System Call Overhead | 304.7 | 310.0 | 309.6 | 306.6 |
FINAL SCORE | 399.0 | 402.7 | 402.9 | 403.3 |
XenとLVM・その1・インストール時
XenとLVM・その2・イメージファイルからの移行
XenとLVM・その3・スナップショットLVの利用
XenとLVM・その4・ベンチマーク
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