2007/10/27

VISIO: スピードによって太さが変わるネットワークコネクタ

ラック図に使えるマスタシェイプの作り方シリーズに続いて、VISIOの小技。

Visioでネットワーク図を作るとき、機器と機器をコネクタで結ぶが、このコネクタにカスタムプロパティでスピード・デュプレックス・メディアタイプを定義し、スピードに従って線の太さが自動的に変化する機能を追加する。以下の通り作業する。
Visioでネットワーク図作っているところ。ファイアウォールとルータが動的コネクタで接続されている。
ツールバーからコネクタツールを選択し、機器間をドラッグすると、動的コネクタで接続される。
動的コネクタにカスタムプロパティを定義するために、カスタムプロパティウィンドウを表示する。メニューバーから「表示(V)」→「カスタム プロパティ ウィンドウ(M)」を選択する。
カスタムプロパティウィンドウが表示される。左の例では、動的コネクタが選択されているので、その動的コネクタのカスタムプロパティがカスタムプロパティウィンドウに表示されるはずだが、動的コネクタにはカスタムプロパティが定義されていないため、「カスタム プロパティなし」と表示されている。
動的コネクタ選択するためにクリックし、カスタムプロパティウィンドウを右クリックし、メニューから「プロパティの定義(D)」を選択する。
「カスタム プロパティの定義」画面が表示される。
スピード・デュプレックス・メディアタイプの三つを定義するが、まずはスピードから。以下の通り入力し、「新規作成(E)」ボタンをクリックする。
  • ラベル(L): Speed
  • 種類(T): 固定リスト
  • 書式(F): 10M;100M;1G;10G
  • 値(V): 100M
続いてデュプレックス。以下の通り入力し、「新規作成(E)」ボタンをクリックする。
  • ラベル(L): Duplex
  • 種類(T): 固定リスト
  • 書式(F): 全二重;半二十
  • 値(V): 全二重
最後にメディアタイプ。以下の通り入力し、「OK」ボタンをクリックする。
  • ラベル(L): Media Type
  • 種類(T): 固定リスト
  • 書式(F): T;SX;LX;ZX
  • 値(V): T
カスタムプロパティウィンドウに、新たに定義されたカスタムプロパティが表示されている。各プロパティは、ドロップダウンリストから値を選ぶことができる。
スピードによって線の太さが変わるよう、動的コネクタのシェイプシートを編集するため、動的コネクタを選択した状態で、メニューバーから「ウィンドウ(W)」→「シェイプシートの表示(S)」を選択する。
画面下部にシェイプシートが表示される。
シェイプシートの中の、「Custom Properties」セクションに注目。カスタムプロパティSpeedは、「Prop.Row_1」という名前で参照できることが判る。
シェイプシートを下へスクロールしていくと、「Line Format」セクションが見つかる。この中の「LineWeight」欄に、
=IF(Prop.Row_1="10M",0.25 pt,IF(Prop.Row_1="100M",0.72 pt,IF(Prop.Row_1="1G",1.5 pt,3 pt)))
と入力する。Prop.Row_1で参照されるカスタムプロパティSpeedの値によって、値を変えている。例えば、Speedが100Mのときは、0.72ptになる。
シェイプシート右上「×」をクリックし、シェイプシートを閉じる。
実際にスピードを1Gに変更してみよう。動的コネクタのカスタムプロパティSpeedのドロップダウンリストから1Gを選ぶ。
線が太くなる。


これでスピードによって太さの変わる動的コネクタを作成できた。
ただし、これをこのままコピーしてもこの機能は引継がれない。
機能を引継ぐためには、この動的コネクタを、ステンシルにマスタシェイプとして登録する必要がある。ステンシルへのマスタシェイプの登録は、前回の記事を参照して欲しい。

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