DomUのインストールに関しては、FC5ではCUIの
xenguest-install.py
で行ったが、CentOS5では、GUIの管理ツールvirt-manager
(正確には、/usr/bin/virt-manager
)から行うのが普通だ。ユーザrootでシェルからコマンドを入力するか、デスクトップのメニューから選択(Gnomeデスクトップからだと、[アプリケーション]->[システムツール]->[Virtual Machine Manager])すると、次のような画面が表示される(一般ユーザで実行すると、先にrootパスワードの入力を促す画面が表示される)。通常はローカルのXenホストに接続するので、このまま[Connect]ボタンを押下する。
仮想マシンの設定および状態が表示されている。
ここで、ウィンドウ下部の[New]ボタンを押下すると、仮想マシンのインストールが開始される。
この後の手順で、
- 仮想マシン名
- 仮想化方式(完全仮想化fully virtualizationか準仮想化para-virtualization)
- OSインストールメディアの位置
- ディスクイメージの場所
- 割り当てるメモリおよびCPU
[Forward]ボタンを押下すると、仮想マシン名を入力する画面が表示される。
仮想マシン名を入力する。ここでは、vm1centos5を入力した。なお、ここで指定した名前で、
/etc/xen
以下に設定ファイル(上の例では/etc/xen/vm1centos5
)が作られる。続いて[Forward]を押下すると、仮想化方式を選択する画面が表示される。
上の例では、準仮想化(para-virtualization)しか選択できなくなっているが、これは完全仮想化(fully virtualization)に対応しているCPUではないためだ。
方式を選択したら[Forward]を押下し、インストールメディアの位置を指定する画面に移る。
この例では、ローカルのレポジトリを指定している(作り方は、ローカルミラーレポジトリシリーズ参照)。これは、手元にPXEインストールする環境が準備されているような場合に可能だ(PXE環境の作り方は、@ITの記事参照)。
[Forward]押下、ディスクイメージの場所およびサイズを指定する画面に遷移する。
位置には、ディスクパーティション(ディスクデバイス)か単純なファイルのいずれかを指定する。上の例では、単純なファイル
/var/lib/xen/images/vm1centos5.img
でサイズは3100MB、仮想ディスク全体をすぐに割り当てるよう指定した。なお、CentOS5ではFC5と違い、Dom0でSELinuxを有効にすることができるが、この関係で、ディスクイメージは、
/var/lib/xen/images
以下に置く必要があるようだ。2007/11/7追記:
単純なファイルではなく、ディスクパーティションを使用する場合、直接物理ディスクや物理ディスクパーティションではなく、LVMのボリュームを割り当てた方がよい。『XenとLVM・その1・インストール時』を参照のこと。
[Forward]ボタンを押し、メモリとCPUを割り当てる画面に移動する。
メモリは、スタートアップ時の値と最大値を指定できる。VCPUの数は、実ハードウェアの制限を越えることはできない。
[Forward]を押下すると、インストール前の確認画面が表示される。
表示された情報で間違いなければ、[Finish]ボタンを押す。
DomUに割り当てるディスクを準備している。割り当てたディスクサイズに応じて多少時間がかかる。
この後、仮想サーバのコンソール画面が開く。後は通常のインストールと同じだ。コンソール画面はVNCなので、GUIによるインストールも可能だ。
なお、コンソール画面にマウスポインタが入ると、コンソールが面から外へマウスカーソルを出すことができなくなることがある。その時は、[Alt]+[Ctrl]で抜け出すことができる。
インストールが無事に終了すると、仮想マシンが動いていることを確認する。
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