Xenでは、DomUのディスクイメージを、ファイルで持つのが一般的だ。例えばCentOS 5(RHEL5)だと
/var/lib/xen/images
の下に、domain01.img
と言うようなイメージファイルを持つ。しかし、この方式はオーバーヘッドが大きい。というのは、DomUから見ると、下図の様にファイルシステムが二重になっているからだ。Dom0側のファイルシステム上にイメージファイルを持つので、DomUからみると、最終的に物理ディスクにアクセスするまでに、二度VFSとファイルシステムの世話になることになる。
これを回避するには、直接ブロックデバイスをDomUのイメージとして利用する方法がある。この場合のブロックデバイスとしては、
/dev/sda3
などのディスクデバイスを直接利用するという方法もあり得る(上図の物理デバイス方式)。また、LVMを介して割当る方法もあるだろう(上図のLVM方式)。物理デバイス方式は、オーバーヘッドが最も少なく、性能的には有利だ。しかし、ディスク容量を変更することは容易ではない。
一方、LVM方式は、若干のオーバーヘッドはあるものの、ディスク容量の変更が可能だ。さらに、後に述べるように、スナップショット機能を利用したロールバックや容量の節約が可能になる。
以下、XenのDomUイメージをLVMのLV上に作成する方法について述べる。
まずは、インストール時からLVM方式を採用する場合だ。これはごく簡単で、
lvcreate
コマンドでLVを作成し、virt-install
コマンドに対して、イメージファイルの場所としてそのLVを指定すればよい。LVの作成は、既にVolGroupXXというボリュームグループ(volume group, VG)がある場合、以下の様に実行する。
# lvcreate --size=4G --name LogVol03 VolGroupXXこの場合、当然VolGroupXXには十分な空き容量(この場合は4GB以上)が必要だ。
コマンド
virt-install
によるDomUの作成だが、引数で与える場合は、以下の様に実行する。# virt-install --vnc --file=/dev/mapper/VolGroupXX-LogVol03後はイメージファイル方式と同様だ。対話的に与えてもよい。
DomUのインストールの詳細は、『CentOS 5でXenを使ってみる』を参照して欲しい。
XenとLVM・その1・インストール時
XenとLVM・その2・イメージファイルからの移行
XenとLVM・その3・スナップショットLVの利用
XenとLVM・その4・ベンチマーク
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